先頃の星組『ハプスブルクの宝剣-魂に宿る光-』新人公演で夢だったという初主演を飾った美弥るりか。複雑な男の心理描写を繊細に表現し、初主演とは思えない堂々たる男役ぶりで大喝采を浴びた。期待の男役ホープは1公演ごとに星組で存在感を増している。キュートな容姿に似合わない低い声。綺羅星のごとくいる星組若手男役の中でも、ちょっと別格だ。「声は子供の頃から低かったんです。なので、無理して男らしい声を出す必要はなく、それはありがたいことですね」と笑う。最近の宝塚の男役はナチュラル志向、だから艶っぽい男役らしさを持った美弥るりかを観ていると、ちょっと嬉しくなってくる。「宝塚は小学3年生くらいからずっと観ていたのですが、小さい頃の印象が強く残っているみたいです。男くさい男役が好きで、自分が男役を演じる時にもそのニュアンスを求めることもあります」
(・・・続きは6月号誌面へ)
みや・るりか
9月12日生まれ、茨城県古河市出身。2003年『花の宝塚風土記』で初舞台後、星組に配属。08年バウ・ワークショップ『ANNA KARENINA』カレーニンで初の通し役を演じる。2010年『ハプスブルクの宝剣-魂に宿る光-』新人公演で初主演。挑戦してみたい役は、二枚目よりも黒っぽい役。『エリザベート』のルキーニや 『 天使の微笑・悪魔の涙 』のメフィストフェレス。